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コラム


日本企業のブランド力

2015年2月9日

日本企業のブランド力はどれ位あるか?

企業の製品やサービスには、それぞれにブランドがある。
例えば、コカ・コーラやインテル、日本ではトヨタやソニー等。
無名なものまで挙げれば無数に存在する。

世界的に見て、日本企業のブランド力はどの位あるだろうか?
インターブランド(ブランドコンサルティング会社)のブランドランキングを元に考察してみたい。

インターブランド社のブランドランキング

インターブランド社の「Brand Valuation(ブランド価値評価)」は、ブランドの金銭的価値測定における「世界標準」手法として、認められている(インターブランド社のwiki)。
2014年のブランドランキングの10位までの画像を貼る。

2014年インターブランド社のブランドランキング。1位から順に、Apple、google、Coca-Cola、IBM、Microsoft、GE、SAMSONG、TOYOTA、MacDonald、Mercedes-Benz。世界的に有名な企業ばかりだ。日本企業では、トヨタ(8位)、ホンダ(20位)、キヤノン(37位)、ソニー(52位)、日産(56位)、パナソニック(64位)、任天堂(100位)の7社がランクインしている。

2014年インターブランド社のブランドランキング

1位から順に、Apple、google、Coca-Cola、IBM、Microsoft、GE、SAMSONG、TOYOTA、MacDonald、Mercedes-Benzと、世界的に有名な企業ばかりだ。
ほとんどの企業がロゴだけでわかるはずだ。
ブランドランキングは100位まで掲載されているので、興味のある方はぜひ見てほしい。
日本企業では、トヨタ(8位)、ホンダ(20位)、キヤノン(37位)、ソニー(52位)、日産(56位)、パナソニック(64位)、任天堂(100位)の7社がランクインしている。

ランキングを見て、僕が思った事を述べよう。

ブランドランキングを最初に見た時、「日本企業だと思っていた企業が実は外国企業」という事が多かった。
NIKE(22位、アメリカ)、NESCAFE(38位、スイス)、Nestlé(54位、スイス)、adidas(59位、ドイツ)、Shell(65位、日本では昭和シェル石油、オランダ)、Kleenex(89位、アメリカ)、Pizza Hut(96位、アメリカ)が外国企業と知って驚いた。

それから、ランキング100社の内、なんと54社がアメリカだ。
「やはりアメリカ企業は強い」と思い知らされる。

また、自動車関連企業が多くランクインしている。
日本では、トヨタ、ホンダ、日産がランクインしている。
ただ、日本の場合は「大衆車」のイメージが強い。
「高級車」というブランドイメージでは、ベンツやBMW(ともにドイツ)に負けている。

アパレル関連企業では、H&M(21位、スウェーデン)とZARA(36位、スペイン)が強い。
日本では、ユニクロとしまむらが有名だが、100位圏外だ。
(ただ、ユニクロはブラック企業のイメージが強いので、ブランドランキングにランクインしていたら複雑な気持ちになる。)

銀行・金融業、通信業、メディア関連企業、食関連企業も同様で、日本企業はランクインしていない。
特に、銀行・金融業(三菱UFJ、三井住友、みずほ)と通信業(NTT、docomo、au、softbank)は、日本の時価総額ランキングで上位を占めている。
上位を占めているにも関わらず、世界的には無名である事がわかる。

ブランドランキングの推移

また、インターブランドでは、過去のブランドランキングも見る事ができる。
2000年から現在まで、企業のランキング推移を辿っていくと、いろいろな事がわかる。

例えば、2014年の1位・2位はアップルとグーグルだが、昔からそうだったわけではない。
2000年から2000年代後半までは、コカ・コーラ、マイクロソフト、IBMが1位、2位、3位を独占していた。 1位が入れ替わったのは2013年で、比較的最近の事だ。
入れ替わった理由も、コカ・コーラやマイクロソフトが衰退したわけではなく、アップル、グーグルが急成長しているからだ。
こういったランキングは見ていて面白い。 2015年のブランドランキングも楽しみにしている。

また、アップルとグーグルの台頭とも関係しているが、Nokia(フィンランド)の衰退が激しい。
ノキアは日本であまり馴染みがないが、以前は、携帯電話端末で世界トップシェアだった企業だ。
2000年時点でノキアは5位だったが、徐々に順位が落ち、2014年には98位だ(2015年にはおそらく100位圏外だろう)。
衰退した理由は、携帯電話端末の技術革新があったからだ。 スマートフォンの登場により、従来の携帯電話端末が売れなくなった。 日本でも、ガラパゴス携帯が売れなくなった。 他国でも同様の現象が起こっている。

日本企業のブランドランキング推移

さて、日本企業のブランドランキング推移に着目しよう。 15年間(2000年から2014年)のブランドランキングを見てみると、日本企業は8社ランクインしている。

日本企業のブランドランキングの推移。15年間(2000年から2014年)のブランドランキングを見てみると、日本企業のブランドは8社ランクインしている。ランクインしている日本企業は古い企業ばかり。任天堂以外の企業が製造業。現在の日本の強い分野は、自動車・カメラ・電池・テレビ・テレビゲーム。

日本企業のブランドランキングの推移

日本企業のランキング推移から、僕が思った事を箇条書きにする。

・ランクインしている日本企業は古い企業ばかり
・任天堂以外の企業が製造業
・現在の日本の強い分野は、自動車・カメラ・電池・テレビ・テレビゲーム
・自動車の順位は落ちていないが、家電企業は全体として、下降している
・任天堂の2013年の順位は67位だが、2014年で33位も順位が落ちて100位になっている

工業製品しか強いものがない日本

以上をまとめると、外国から見た現在の日本は、自動車やカメラといった工業製品の国であるという事だ。
言い換えれば、それ以外の何者でもない。

ソフトウェアやサービスの分野でのブランド力は、ほぼ皆無だ。 ハードウェアにだけ強く、ソフトウェアやサービスに弱い事が、ブランドランキングからも分かる。 しかも、全体として順位は下がっている上に、古い企業ばかりで、新興企業はない。

まさに、現在の日本をよく表していると思う。
そして、「数年後には、ブランドランキングから日本企業が1つもなくなってしまう事もあり得るのではないか?」と僕は考えている。

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