ブラック企業大賞について思う事
2013年9月23日
ブラック企業が世間的に認知されてきた
ブラック企業大賞で、ブラック企業の存在を知った人も居るのではないだろうか。
ブラック企業という単語も有名になってきた感じがする。
以前は知らなかった人達にも認知されてきたと思う。
ブラック企業大賞を企画した団体もよくやっているな、と感心する。
ノミネート企業について
ノミネートされたブラック企業の紹介を見るとなかなかにひどい(東北大学は企業ではないが…)。
過労死、超過労働、サービス残業、ストレス、といった単語が良い感じの頻度で登場している。
ブラック企業大賞とは関係なく、こういった企業は公表すべきだろう。
だが、思う事がある。
ノミネート企業は8社で足りるのだろうか。
多くの人が知っている企業だったり、従業員数が多い企業しか取り上げていないように思える。
ブラック企業大賞のノミネート企業は10万社です、と言われても別に驚かない。
それくらい日本のブラック企業の割合は多いのだから。
ブラック企業大賞の結果について
そして、結果についてもあまり意味がないと思う。
ブラック企業大賞2013は、前評判どおりにワタミフードサービス株式会社が大賞を獲得する結果となった。
業界賞はクロスカンパニー株式会社、特別賞は国立大学法人東北大学、教育的指導賞は株式会社ベネッセコーポレーション、との事だ。
しかし、今回ノミネートされた8社のブラック企業っぷりは、優劣を付けられないくらいひどいものだ。
今回賞を逃した株式会社サン・チャレンジ(ステーキのくいしんぼ)、株式会社 王将フードサービス(餃子の王将)、西濃運輸株式会社、東急ハンズ株式会社は、賞を取ったワタミに劣るのだろうか。
ノミネート8社すべてに賞を授与するべきではないだろうか。
ブラック企業大賞は、イベントとしては面白い。
だが、イベントの域を出ていない。
ノミネートされたり、大賞を獲得した場合に、何かしらのペナルティ(法人税増額、営業制限等)がなければ意味がないと思う。
(もっともそんな処罰は国が行うべきだが)
ほとんどの企業がブラック企業化しているという認識をしておこう
あなたの周りに、待遇の良い企業で働いている知り合いは居るだろうか? 居たとしても、少数だろう。 特に、若者の割合は相当低いに違いない。
日本企業全体がブラック企業化している。 特定の企業がひどい、とかいう話ではない。
ブラック企業大賞というイベントによって、ブラック企業が日本全体に認知されるのは良い事だと思う。 しかし、「○○という企業はひどいらしい。その企業に入らなければ他の企業は大丈夫。」と考える人が出ない事を切に願う。