手書きの履歴書で人格なんてわかるはずがない
2014年2月13日
「手書き履歴書教」という宗教
日本では、履歴書は手書きが好まれるらしい。
先進国で履歴書を手書きするのなんて日本くらいである。
外資系企業に応募した方はわかると思うが、レジェメ(履歴書)はパソコンで作成し、データで送る事が多い。
日本だけ未だに手書きとはおかしくないだろうか。
今日は、日本に蔓延している「手書き履歴書教」という宗教のおかしさを挙げていく。
手書きの履歴書で人格がわかるらしい
人格なんてわかるはずがないと断言できる。 もし人格がわかるなら、人材のミスマッチなんて起きていないはずだ。
仮に「手書きの履歴書で人格や会社業務への適正がわかる能力」があるとしよう。
僕がそんな能力を持っていたら、面接なんて絶対に実施しない。
なぜなら、金と時間の無駄だからだ。
手書き履歴書だけを見て採用を判断する。
履歴書だけで十分のはずだ。
残念ながら、現在の日本で面接を実施している企業は100%に近い。 手書きの履歴書を信用していない証拠ではないか?
字の上手さで仕事ができるか判断するらしい
大抵の人は時間をかければ、上手な字は書けるだろう。 「時間をかければ」というのがポイントだ。 時間をかければ、誰だって字が上手く綺麗な履歴書を作成できる。
つまり、時間という要素が加わると「字の上手さ」、「仕事ができる」の相関は不明になる。
履歴書作成の時間を制限するのなら、「字の上手さ」と「仕事ができる」の相関がある、と言えるのかもしれない。 僕は履歴書作成の時間を制限している会社なんて知らない。
それから僕の経験だと、仕事ができる人は字がきたない傾向にある。 頭の中を整理するだけだったり、簡潔に相手に伝えるだけならば、丁寧に字を書く必要がない。 きたない字というよりは雑な字、と言ったほうがよいかもしれない。
手書きの履歴書で熱意を見るらしい
熱意とか客観的にわかりにくい要素だと思うのだが、手書きでわかるらしい。
熱意を見たいのならエントリーシートや職務経歴書に「熱意」「志望度」などの項目を設ければよいのではないか。 手書きである必要性がまったく感じられない。
熱意は手書きで見るのではなく、履歴書や職務経歴書やエントリーシートの内容、そして面接で判断するべきだ。
手書き履歴書作成は時間がかかる
履歴書を手書きで作成するのに、あなたは一枚当たりどれくらいの時間がかかるだろうか。 僕は丁寧に書くよう心がけて、大体30分くらいだ。 間違ってしまったら一から書き直しでさらに時間がかかる。
最近の就活は長期化している。 履歴書を送る企業は何十社、人によっては3ケタを超えるだろう。 手書きの履歴書で30分×100社となったら、相当な時間の無駄である。 手書き履歴書教信者は、相手の時間を奪っているとは考えていないのだろうか?
日本以外の先進国で手書き履歴書はNG
日本以外の先進国での履歴書は、特別指定でもない限り手書きはNGだ。
理由は以下のとおりである。
・ビジネス文書として職業意識に欠ける。
・字が下手な人の文章は読みにくい。
・OCR(光学文字認識)にかけることができない。
実によくわかる合理的な理由だ。
手書き履歴書を重視している採用担当者は、パソコンがまだ普及していない時代からの習慣を続けているだけに過ぎない。
手書きを重視する理由は、「自分の時代ではそうだったから」と「上の世代の偉い人が手書きを好むから」だ。
「手書きの履歴書は時間がかかってしまうのではないか」といった配慮は一切ない。
今の時代、そんな考えの人達に付き合う必要はない。
手書きの履歴書なんて時代遅れだ。
履歴書はパソコンで作成してデータで送ろう。
それだけで、「手書き履歴書を重視している企業」をフィルタにかける事ができる。
もし、「履歴書が手書きではないから」といった理由で不採用になったのなら、ラッキーと思うべきだ。
時代遅れの効率の悪い経営をしている企業である可能性が高い。
そんな企業で働かずにすむのだから。