非正規雇用の平均年収
2013年10月4日
非正規労働者の平均年収について
統計元：国税庁 民間給与実態統計調査
NHKニュース、労働者の平均年収まとめ
国税庁の調査で、2012年（平成24年）のサラリーマン平均年収が発表された。 また、非正規労働者の平均年収も初めて発表されたとの事。
NHKニュースより
（NHKサイトのリンク先は、リンク切れの為削除）
サラリーマンなど民間企業で働く人の去年の平均年収は４０８万円で、前の年より１万円少なく、２年連続で減ったことが国税庁の調査で分かりました。
また、今回は非正規労働者の平均年収が初めて発表され、１６８万円と正社員より３００万円少ないことが明らかになりました。
国税庁が去年１年間を通して民間企業で働いた会社員やパート従業員などの給料を調査したところ、平均年収は前の年より１万円少ない４０８万円でした。
平均年収が減るのは２年連続で、ピークだった平成９年の４６７万円に比べて５９万円少なくなっています。
年収別では、２００万円以下の人が前の年よりおよそ２１万人増えて１０９０万人に上り、全体の４分の１近い２３．９％を占めています。
一方、１０００万円を超える人は１７２万人、全体の３．８％でした。
また今回は、雇用形態別の平均年収が初めて発表されました。正社員の平均年収は男性が５２１万円、女性が３５０万円で、全体では４６８万円でした。
これに対して非正規雇用の労働者は、男性が２２６万円、女性が１４４万円、全体では１６８万円と、正社員に比べて３００万円少ないことが明らかになりました。
このほか業種別では「電気・ガスなど」が７１８万円で最も高く、 次いで「金融・保険」の６１０万円、「情報通信」が５７２万円となっています。
最も低かったのは非正規労働者の比率が高い「宿泊、飲食サービス」の２３５万円でした。
正直、非正規雇用の年収が調査されるとは思わなかった。
社畜とはのページで、平均年収で生活水準は計れない事を述べた。
正規雇用労働者の平均年収が未だ当てになるとは思っていないが、非正規雇用労働者の平均年収調査は参考になる。
非正規雇用で働いている僕の知り合いも、大体このくらいの年収だろうと思われる。 男性216万円、女性144万円、それぞれの平均値に密集しているのではないだろうか。 非正規雇用労働者の年収の平均値と中央値がほぼ同じくらいだろう。 これがどういう事かを考えると、非正規雇用の労働者に高給取りが居ない事を表している。 この結果なら、皆が正規雇用、すなわち正社員を目指すのもわからなくはない。
しかし、注意してほしい事がある。
国税庁の調査から「非正規雇用＝低待遇」である事はわかった。
だが、「正規雇用＝高待遇」であるとは限らないのだ。
正規雇用と非正規雇用の違い
そもそも、正規雇用と非正規雇用の違いはなんだろうか。
非正規雇用は正規雇用と比べて、
①給料が少ない。
②雇用が安定していない。
が一般的に思われている違いだろうか。
僕は、正規雇用も非正規雇用も大した違いはない、と思っている。
①については、給料が少ない正規雇用も居る。
実際に、僕が以前勤めていた会社の同僚は、年齢が30歳を超えて、年収220万の正社員だった。
②は、この時代に安定している日本企業は存在しない。
正規雇用であろうと、企業の業績が悪化すれば、簡単にリストラ対象になるし、倒産もする。
僕が思う正規雇用と非正規雇用の違いは、保険くらいしか思い浮かばない。 保険とか年金の面で正規雇用の方が、ちょっと有利かな？と思うくらいだ。
つまり、正社員とか非正規雇用という言葉は、ただの言葉遊びに過ぎない。
正社員、正規雇用に夢を見過ぎないようにしよう
現在の高待遇な正社員は、普通に働いていても辿り着けない。 高い学歴が必要だったり、何十年も同じ企業に勤めなければいけなかったりする。 待遇の良い役職の中には、官僚の天下り先で、既に席が埋まっている場合もある。
そんな中、高待遇な正社員になれる確率なんて、たぶん1%もない。
皆が思い浮かべる理想の正社員や正規雇用は、幻想に過ぎない。 今、高待遇の正社員は、バブル崩壊後からどんどん減少している。 日本国民の割合から見れば、ほんのわずかしか居ない。 そのうち、絶滅危惧種扱いされるのではないだろうか。
「正社員募集中」、「非正規雇用から正規雇用へ」といった言葉に騙されてはいけない。
ほとんどが「名ばかり正社員」とか「なんちゃって正社員」と言われているものだ。
大事なのは待遇であって、「正規雇用」、「正社員」という言葉ではない。
