このサイトについて

社畜について

ブラック企業について

社畜にならないために

ブラック企業を見極める

日本の現状

収入について

FX

支出について

コラム


ドイツ人のロルちゃんが労働事情を語る

2014年5月17日

ドイツ人のロルちゃんが語るドイツの労働事情

タイトルのとおりだが、ドイツ人のロルちゃんが労働事情について語っている動画を紹介しよう。

ロルちゃん・社会コーナー・ドイツの労働事情又はその条件・ビデオNo.023

日本とドイツの労働について語っている。
僕が「他国の労働環境を知る」を書こうと思ったきっかけの動画だ。 日本の労働事情について、日本人の僕が語るよりは、他国の人に語ってもらう方が説得力があるだろう。
だから、ぜひ、上記の動画を見てほしい。

僕が動画を見た感想を、以下に述べておこう。

労働者の権利を知る

ロルちゃんはこう語っている。


ところで、今日は金曜日の午後四時半です。
今、会社から戻ってきました。

(中略)

金曜日の午後四時半に帰ってきたんですね。それは遅い方です。

ドイツの特に公民の方、その他の公の所で働いてる人達は、大体金曜日午後一時過ぎ、そこに電話をかけても誰も居ないです。
そういうことですよ。
フランスとか、ああいう国々もそうですよ。
金曜日の午後は誰も居なくなっちゃう。

僕は(午後)四時近くまで働いたかな?
それでもちょっと遅かったんですね、金曜日にしては。

(中略)

日本でよく知られてるもうひとつの条件、つまり、上司がまだ帰ってないうちに自分もなかなか帰れないということ、それもないです。
時間になったら、自分の一日あたりの7.5時間、または8時間経ったら、帰ります。

僕のアシスタントは、朝7時か7時半頃会社にきます。
ということで、彼も(午後)3時か3時半、4時頃、せいぜい遅くても4時?おうちに帰るんですよ。
僕は、それ止められないです。
彼の権利です。

ドイツでは、金曜日は比較的はやく帰れるようだ。 日本で企業に雇われて働いていたら、午後4時半に帰宅するなんて、まず無理だろう。

そして、ロルちゃんは上司の立場のようだ。 部下が定時で帰っても、上司のロルちゃんは止める事ができない。
これは、上司としての立場であるロルちゃんもその部下も、「労働者の権利」をしっかり守っている事を表している。

労働者の権利を守る事は、「世界的な」常識では、当然の事である。
なぜ、「日本的な」常識では、労働者の権利が守られないのだろうか?

そもそも、法治国家で法律を守るのは、常識ではないだろうか。
「日本的な常識」は、「世界的に見れば非常識」と言わざるをえない。

有給休暇について


今日のビデオのきっかけは、結局、なんで3週間続けて休暇を取れるか、という事でしたね。

平均的に有給休暇は30日です。
30日というのはもちろん土日をのぞいて、計6週間になります。
もちろん、上司とか会社側、許可をもらわなくちゃならないんだけど、許可さえもらっていれば、3週間または4週間続けて取ることもできます。
僕、9年前に4週間アメリカに行ってきたし、去年の8月も3週間取ったし、今年8月にまた日本に行くんで、3週間有給休暇を取ります。
3週間取ったらまだ3週間残ってるんで、いつか、徐々に1日ずつとか飛び石連休のときに1日取ったりする事もできるから、あとは1週間とか2週間続けても、自由に取ることができます。

もし、それも大事なポイント、例えば、10月とか11月になって、まだ有給休暇たくさん残ってたら、うちの会社は、少なくともこうですけどね、人事部から注意みたいなのがくるんですよ。
「はやく(有給休暇を)取れ、もうすぐ年末だ。繰り越しはできないから、持ち越しはできないから、はやく取ってくれ」という通知がきます。

ドイツに進出してきてる日本の会社の一番怒っている点があるんですよ。
それは、病欠。
景気悪い時にその問題は少なくなってきてるんだけど、景気の良い時に、病欠は多くなってきます。
そして、病欠はね、有給休暇からは差っ引かれないです。ドイツでは。
他のヨーロッパの国々でもあまり、差っ引かれないと思うんですよ。
なぜなら、正式な話としてはね、結局、「従業員のせいじゃないから」。
病気になったということは、彼のせいじゃない。
彼のせいじゃないからこそ、有給休暇から差っ引いたらかわいそうでしょ、ということで差っ引けないです。

それを悪用する人達も居るんですよ。
最近、法律が変わったんですよ。
だけど、うちの会社は特別な労働組合と契約を結んでいるから、前のまま。
病欠しても、有給休暇から差っ引かれないです。
大体のところはそうですね。

ドイツで長期の有給休暇が取れるのは、「ゆとり」があるからだと僕は思っている。
労働者が有給休暇をすべて取得する事を想定して、スケジュールを組んでいる。

一方、日本は「ゆとり」がない。 少なくとも、会社や上司の立場の人が、有給休暇取得を前提としたスケジュールを組んでいるとはとても思えない。 せいぜい、正月、ゴールデンウィーク、お盆に1週間程度の休みを取るくらいだ。

それから、日本とドイツでは、病欠の扱いが違う。
病欠は、日本では「労働者の責任」、ドイツでは「労働者の責任ではない」。
僕はドイツが正しいと思う。
病気にかかるのは、外部要因によるところが大きい。
例えば、風邪やインフルエンザは、満員電車の中とか、家庭内とか、職場内などでうつされてしまう。 多くの場合、労働者は防ぎようがない。 ほとんどは、事故に巻き込まれるようなものだ。
「体調管理がなってない」、「38度程度の熱なら問題ない、出社してこい」なんていう上司と会社は、考え方がおかしい。

なぜドイツ人は生産性が高いのか


んーなんていうんでしょうか。
んー、ゆとりがある?
んー、効率がいい?
んー、なまけてる?
よくわかんないんですけど、よくドイツに住んでいる日本人達のなかに、こういう説があるんですよ。

なんで、ドイツ人があんなに休んでるのに、
なんで、労働時間は少ないのに、
なんで、経済大国になっているか。
なんで、日本と大体同じの国民総生産(正しくは国内総生産)を持っているのか。
日本人は不思議に思ってます。
なにか理由はあるでしょ。
それは考える価値があると思います。

上記の言葉が、この動画の最重要箇所だと僕は思っている。 おそらく、ロルちゃんが一番言いたい事だ。

ドイツ人は休みが多く、労働時間が少ないのに、日本と同レベルのGDPだ。
これはなぜなのか?
経営者、労働者、政治家、官僚etc…、多くの人が考える問題である。

<<  前のページ  「新入社員にオススメの本
次のページ  「日本に蔓延する正社員教」  >>
inserted by FC2 system