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日本の現状を把握する

2013年12月16日

メッキが剥がれてきた日本という国

高度経済成長期の日本は、世界的に有名だった。
国土が狭いにも関わらず、GDP(国内総生産)は世界一。
日本製(メイドインジャパン)の製品は、使いやすくて壊れにくい。
日本製の製品があまりにも優秀で、自国の製品が売れない。
他国では類を見ない年功序列、終身雇用制度。
民度が高くお金持ちなので、観光客としても人気。
様々な称賛があり、誇らしい事でもあった。

では、現在はどうだろうか?
2012年のGDPランキングで、日本は中国に抜かれ第3位。
家電製品は高くて無駄の多い商品ばかりで、シンプルで安い海外製品に対抗できない。
(「スマホを充電できる掃除機」、「スマホで扉の開閉を確認できる冷蔵庫」なんてネタ製品を堂々と販売するのは日本くらいである)
世界的に見て圧倒的な高齢人口比率。
すでに崩壊している年功序列、終身雇用、年金制度。
ブラック企業が野放し状態の劣悪な労働環境。
消費税やタバコ税等の増税ばかりで、支出を抑える努力をしない官僚と政治家。
過去の栄光など、形だけしか残されていない。

将来的に日本は世界から見向きもされなくなる

経団連設立の21世紀政策研究所が発表した「グローバルJAPAN -2050年 シミュレーションと総合戦略-」という報告書がある。 報告書の中で、2050年には4つのシナリオがシミュレーションされている。 シナリオの内のひとつの「悲観シナリオ」によると、2050年のGDPランキング予想では、インド、ブラジル、ロシア、イギリス、ドイツ、フランスに抜かれ、世界第9位。 一人当たりGDPはなんと世界第28位と大幅下落。
日本は先進国から除外されるだろう。

21世紀政策研究所以外にも、世界の各機関が2050年のGDPランキングで、日本は現在より下落すると予想している。
(各機関の日本順位の予想。イギリスの金融グループ「HSBC」は4位。 イギリスのコンサルティング会社「プライスウォーターハウスクーパース」は5位。 アメリカの金融グループ「シティグループ」と「ゴールドマン・サックス」は8位。)

21世紀政策研究所予想の「悲観シナリオ」になった場合、世界の人々に日本について聞いてみたら反応はこんな感じになるだろう。
「日本?講義で聞いた事はある気がするけど、どこにあるのか知らないし、興味もない。」

日本は下降途中

上記の悲観シナリオは、最悪のケースを想定したものである。
僕はこの「悲観シナリオ」になる確率が非常に高いと思っている。
シナリオは4つ用意されていて、どのシナリオにも「少子高齢化」、「人口減少の影響による労働力人口減少」、「貯蓄・投資減少」が前提条件として組み込まれている(ちなみに現状より良くなるシナリオは用意されていない)。
悲観シナリオは、この条件に「財政悪化による成長率の下振れ」が追加される。 「少子高齢化」、「人口減少の影響による労働力人口減少」、「貯蓄・投資減少」はこの先回避できない。 そして、「財政悪化による成長率の下振れ」も同じく回避できないのではないかと思う。

日本のピークは1980年代後半から1990年。 この悲観シナリオは2050年。 差し引き60年。 現在では、順調に20年(3分の1)を消化中。 つまり、まだまだ日本は落ちていく。 下降の真っ最中だ。 さらに言えば、2050年が底というわけでもない。

日本の現状を把握しよう

高度経済成長期から日本には様々な問題があった。 今までは、問題があってもお金が覆い隠していた。 バブル崩壊後、余裕があったお金はどんどんなくなっていった。 お金がなくなり、問題が覆い隠せなくなった。 リーマンショック、大震災といった出来事がある度に問題が顕在化するようになった。

問題が顕在化し、国民は多大な影響を受けるようになった。
ブラック企業問題というか、日本の労働環境の劣悪さもそのひとつだ。
今までは、仕事がキツくても給料に反映されていた。
例えば、仕事が辛くても年収が800万円だったら、ほとんどの人が継続して頑張れるだろう。 しかし、「年収800万円の辛い仕事」が、「年収200万円の辛い仕事」になったらどうだろうか? 今は、「仕事が辛くて給料も安い」になっている。 お金がなくなったので、問題が顕在化した良い例だ。

日本の力が落ちれば、国民にも多大な影響がある。 日本の力が落ちている事は、いろいろなデータからわかる。
次のページ以降、日本がヤバいとわかる話をデータから見ていく。

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