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社畜の共通点

2013年8月28日

社畜の共通点は「報われない努力をする事」

社畜の特徴とか考えたり、調べてる内に、ある共通点に気づいた。
社畜は、「報われない努力」をしているのだ。

「社畜とは」のページで、社畜も会社人間も企業戦士も、本質的には同じ、時代によって、待遇や名称が変わるだけ、と述べた。
なぜ社畜だけが報われないかと言うと、努力が利益に還元されないからだ。 会社人間や企業戦士には、努力の見返りがあった。
しかし、社畜は見返りがない。
僕が、社畜が報われない、と思う理由を3点述べる。

先に、僕の思っているイメージを図で表しておく。

社畜の労力と利益の関係。企業戦士(バブル崩壊前の従業員)は働けば働くほど給料が増えた。社畜(バブル崩壊後の従業員)は、企業の為に働いても、恩恵を得られない。

①従業員は社員ではない

日本では、「社員」と「従業員」が混同されがちである。 会社法では、従業員は社員ではない。 社員とは、株主の事を指す。 会社に従事している労働者は、従業員の事で、社員とは明確に区別している。

社員は、会社の資産を株という形で保有している。 従業員は、労働契約で会社に従事しているだけだ。
どういう事かというと、企業価値が上がった場合、社員は会社の資産の一部を保有しているので、社員の利益になる。
しかし、従業員は会社の資産を保有していないので、企業価値が上がっても利益にはならない。

例えば、A社の利益を拡大したとしよう。
A社の経営者は、A社の利益が拡大すれば、経営者の利益になる。
A社の社員(株主)も、A社の利益が上がれば、株の値段も基本的に上昇する。
したがって、社員の利益に繋がる。

では、従業員はどうだろうか。 A社の利益は上がれば、経営者と社員の利益に繋がる。
しかし、従業員には恩恵がない。
A社の労働に従事しているだけなので、A社の業績が良くなろうと悪くなろうと、従業員には関係ないのだ。 もしかすると、雀の涙程度のボーナスくらいはあるかもしれない。

②企業が従業員に投資しなくなった

もっとも、高度経済成長期やバブル崩壊前は違った。 年功序列賃金や終身雇用が機能していた時代では、企業の利益が上がれば、従業員にも、給料や賞与アップという形である程度は還元された。

24時間戦えますか」なんてキャッチコピーの商品があり、そんな言葉がある程度は受け入れられたくらいだ。 働けば働くほど、従業員にも恩恵があったのだ。

現在はどうだろうか。 長く勤めれば給料が上がるわけでもなく、定年まで雇用される保障もない。 既に年功序列賃金と終身雇用は崩壊している。
要は、どんなに従業員が頑張ろうと見返りがない。

③企業が利益を上げていない

国税庁の発表によると、赤字企業の割合は、平成23年度(2011年)で72.3%、平成22年度(2010年)で72.8%との事だ。
つまり、100社あったら、その内70社以上は赤字を出し、法人税を払っていない、という事を表している。 企業は、営利目的の経済活動を行う組織だ。 その企業の大半が、利益を上げていない。 日本企業の存在意義が疑わしい。
そんな状況で、「企業が従業員の待遇を良くする」なんて事があるだろうか?

会社退職後、残る物があるか

①従業員(社畜)は社員ではない。
②企業が従業員(社畜)に投資をしない。
③企業が利益を上げていない。
以上が社畜の報われない理由だ。

①は社畜と企業戦士どちらも当てはまるが、②と③は社畜しか当てはまらない。 従業員の努力で、企業の利益になろうと、恩恵はない。 社畜にとっては無駄な努力でしかない。
そもそも、日本企業の経営方針が世界と大きくズレている為、企業の利益になるかどうかも疑わしい。 従業員が頑張ろうと、無駄になる可能性が非常に高い。

それから、会社退職後に社畜に残るものがあるだろうか。 体を壊したり、鬱になって退職した人は、もう働きたくない、という思いしか残らないだろう。 自分の貴重な時間も浪費してしまう。
浜辺で砂のお城を作り、波に流されてはまた作りなおす、といったような事をやっているに等しい。

現在、従業員として働いている人は、退職後、残る物があるか考えてみるといいだろう。

奴隷と違い、社畜は抜け出せる

奴隷ほどではないにしても、社畜の人生はとてもつらい。
ただし、社畜は自分の意志で抜け出す事ができる。
なぜなら、奴隷とは違い、社畜は権利と自由が保障されているからだ。

社畜グレイイラスト。社畜は奴隷とは違い、権利と自由が保障されている。社畜は今の辛い状況を抜け出そうと思えば抜け出せる。

それにも関わらず、日本人は進んで社畜になっているように見えてしまう。 なぜ社畜になってしまうのか。

次のページで、社畜になってしまう理由を考えていく。

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